Web会議を成功に導くコツ!

Web会議を成功に導くコツ!

最近のコロナ禍の影響で、テレワーク、リモートワークを実施されている方が多くいらっしゃるかと思います。すでに導入済みの企業様、導入を検討している企業様の参考になればと思います。
Microsoft Teams、Zoom、Cisco Webexなど既にWeb会議システムを導入済みの会社では当たり前のように利用しているかと思いますが、いざ自宅から接続してみたら、いつものような感じにならなくて、戸惑いやストレスを感じた方もたくさんいらっしゃるかと思います。
そこで、Web会議を改善するために必要な最低限のポイントを3つ挙げます!

Point1:発言者のな音声が明瞭に聞こえること
Point2:発言者の表情がわかること
Point3:発言中に他の参加者が発言しないこと

Point 1:発言者のな音声が明瞭に聞こえること

発言者が何を話しているのかよくわからないと会議への集中力が低下し、最悪聞き流し状態に陥り、結果として時間の無駄ということになってしまいます。
音声が不明瞭なケースとして、

1:音声がブツブツ途切れ、話した内容が聞き取れない
2:周囲の雑音によって発言者の声がマスクされてしまっている
3:よく聞こえる人と聞こえずらい人がいる


が主な事象だと思います。それぞれの解決のポイントを以下に挙げます!

1:音声がブツブツ途切れ、話した内容が聞き取れない
これは、考えられる主な原因はネットワークの安定性です。無線LAN(Wi-Fi)を使っている場合は有線LANに、モバイルルーターやテザリングなどで接続している場合は固定のインターネット回線を利用する。などの対策でかなり改善することが期待できます。

2:周囲の雑音によって発言者の声がマスクされてしまっている
まず、なるべく静かな環境からWeb会議に入ることが大前提ですが、静かな部屋の中といっても実は雑音の要素はあります。特にエアコンの吹き出し音は人の耳ではあまり気にならなかったりしますが、マイクではバッチリ拾ってしまいます。
これは、マイクを変えることで改善が期待できます。マイクには指向性というものがあり、大きく3つあります。(本当はもっとあります)
・無指向性(全指向性):360°まんべんなく拾う
・単一指向性:カーディオイド(130°くらい)、スーパーカーディオイド(110°くらい)
・超指向性:30°くらい(ショットガンマイク)
マイクは音を拾う範囲(角度)が決められており、指向性のある方向の音をよく拾い、範囲から外れている方向の音は拾いにくいという性質があります。
実はPCなどに内蔵されているマイクは無指向性であることがほとんとです。また、会議用のスピーカー/マイク一体型の内蔵マイクも無指向性であることがほとんどで、縦横360°の音を満遍なく拾ってしまいますので、天井のエアコン吹き出し口の風の音も拾います。
空調の空気の流れが発する音は人の耳では聞き取りにくい低周波(100Hz以下の低音)を発していますがマイクはこれを拾ってしまいます。プロ音響メーカー製のマイクでは、ローカット(ハイパス)フィルターを内蔵しており、100~200Hz以下の音をカット(正確には減衰)する機能を持っている製品が多数あります。
併せて、指向性のあるマイクで特定の方向以外の音を拾いにくくすることで、環境雑音のカットができるため、発言者の声を明瞭に拾うことが可能となります。

3:よく聞こえる人と聞こえずらい人がいる
自席や在宅で一人の状態で参加であればヘッドセットをつけることで、かなり良い状態になりますが、大きな会議室で全員ヘッドセットを付けていたら、国際会議でもやってるのか?みたいなことになってしまいますし、ハウリングも起きやすくなります。
となると、会議室では会議用マイクで拾うのが現実的な選択となります。しかし、単に会議用マイク/スピーカーを外付けすればすべてOKという話でもありません。よく通る声と通りにくい声という声質の問題も多少あるとは思いますが、マイクの数が圧倒的に足りてないケースがほとんどかと思います。マイクは距離が離れると感度が低くなります。したがって一つのマイクで同時に発声すると、近い人の声が明瞭に拾い、遠くの人の声はカスカスで聞こえないということが起こります。
マイクが明瞭に音声が拾える範囲は意外と近いので、カーディオイドのマイクで2~3人に1台の割合で配置するとよい結果が得られると思います。
よくテレビで国会の委員会の会議風景などで細長い卓上型のマイクがたくさんある映像を見たことがある方もいらっしゃるかと思いますが、あれは超指向性マイクを一人一台ずつ配置して、確実に音声を拾えるようにしているのです。(PA用なのか録音用なのかは知らないですが・・・)

Point2:発言者の表情がわかること

音声のみで会議を行うと相手からの情報が声色のみとなるので、細かいニュアンスが伝わりません。何か意図がない限り、基本的にカメラはONにしましょう。
必ずしも高画質のカメラである必要はないですが、相手に表情がわかるくらいの画素数であることと、照明はきっちり当てましょう。
カメラの解像度は現在のPCでは内蔵カメラで十分です。問題はライティングです。暗いところでも明るく映るものが多いですが、明るいところで撮ることが基本となります。
といっても、被写体を明るくしないと意味がありません。バックが明るすぎれば自分の顔は真っ暗になります。天井の照明だけであれば、上からの光しか来ないので、目の下、鼻の下などに影ができ、暗い表情に映ります。
では、真正面から強い光を当てるとどうかというと、今度は影が無くのっぺりした顔に映ります。
会社の会議室では、撮影スタジオのように照明機材を用意するわけにはいきませんので、光の方向や背景の明るさに気を付けるくらいしかできないかと思いますが、在宅ワークで自宅からの接続であれば、LEDビデオ用ライトの一つでもあればかなり良く映るようになります。

Point3:発言中に他の参加者が発言しないこと

電話とWeb会議システムとの一番大きな違いとして、音声通話が全二重(Full duplex)か半二重(Half duplex)かの違いがあります。
電話ですとこちらが話している最中でも相手の声が聞こえますね。全二重といいます。昔トランシーバーで通話したことがある方はイメージしやすいと思いますが、相手が話し終わるまでこちらが送信ボタンを押して話しても、相手に聞こえていません。Web会議システムでは、半二重になっており、誰かが発言している最中にほかの人が発言してもその声は届いていないということになります。人が話し終わる前に話出してしまう癖のある人は特に気を付けましょう。話始めの言葉は切れていることがほとんどなので、よく聞き返される方は気を付けてみましょう。
会議のファシリテーターを務める方も、この特性を理解したうえで、会議の進行をすると、スムーズが進行ができると思います。

最後に

ここでご紹介した内容は、音声、映像それぞれの専門分野で基本的なテクニックですので、そちらの文献などをみていただけるともっと細かく書いてあると思うので、ご興味のある方は探してみてください。
また、当社では中小企業様向けにクラウドサービスの導入サービスを提供していますので、テレワーク化の推進などでお困りごとやご相談ごとがございましたら、お問合せいただけますと幸いでございます。